【書評】HELLO,DESIGN 日本人とデザイン
デザイン思考を学びませんか?
HELLO,DESIGN 日本人とデザイン (NewsPicks Book) [ 石川俊祐 ] 価格:1,540円 |
■タイトル: HELLO,DESIGN 日本人とデザイン
■著者:石川 俊祐
■ジャンル:自己研鑽
■要約:デザイン思考の考え方と、そのやり方について説明されている。
デザイン思考とは、人々の潜在的なニーズを発見してそれを解決するための方法を考え出す思考法である。
デザイン思考のやり方としてはまずは
「観察」が重要である。これは一人でやるのではなく、複数にやればやるほど多様な視点が生まれるため有用である。
そのあと、「コンセプトづくり」をブレストにより行う。参加者が各々の価値観の下発言することが大事であり、否定はせず、良いアイディアには自分のアイディアの様に進めることを行ってもよい。
コンセプトが決まれば、「プロトタイプの作成」となるが、ここいうプロトタイプとはイメージが伝わるレベルで問題なく、極端の話、ブレストの最中に作れる範囲で構わないとしている。これにより、実現可能性をここで判断することができる。
また、筆者は日本人にはデザイン思考が昔から身についており(観察から課題解決がうまいため)、ポテンシャルは高いと説明している。■ひと言:コンサル業務を行っていると、どうしても自分の力を見せつけたいという思いが強く、あまり相談せずに作業を進めることが多くなってしまっている。
その結果、パートナーから成果物にダメ出しを受けることはよくある光景である。
デザイン思考は、このような考えとは真逆の考えで、価値観が異なる人とアイディアを出し合おうとすることがコンセプトなので、この進め方の方が、真の顧客への価値の提供ができのではないかと思った。結局パートナーのいうことも、正しいとも限らないし。
また、現代では異なる価値観の組み合わせでの発想しかイノベーションは生じないのではないかと思うので、是非多くの方にこの本を読んでもらいたい。デザイン思考がより広まることを願う。